建設業許可の目的と罰則の規定について

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建設業許可の目的と罰則の規定について

日付:2016年11月17日
カテゴリ:建設業の基礎知識

特に重い罰則が規定される重大違反とは何か

建設業許可が必要になる規模の工事を無許可で行った場合や、一般許可で請負可能な金額以上の下請契約を締結する場合が該当します。取得した許可に規定される範囲を逸脱した案件の着手は、無許可の案件着手と同じ意味になりますので重大な違反として扱われます。
 
この他、営業停止処分を無視して営業を続行した場合や、許可更新手続に提出する申請書、添付書類に虚偽の記載又は不正の事実が存在する事が判明した場合も含まれます。この場合は規定の処罰を受けるだけに留まりません。建設業許可の欠格事由要件を満たす事から、既存の許可は必然的に取消処分を受ける事になります。
 
重大違反に該当した場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金の処罰となります。これは建設業法第47条の規定によって科せられる罰則の為、情状により悪質と認められた場合には、懲役と罰金の両方を科される場合もあります。
 
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重い罰則が科せられる違反とは何か

許可申請書を提出する段階において、申請書か添付資料に虚偽の記載を行って提出した場合や、変更届の提出に虚偽記載が判明した場合が該当します。変更届には、年間の実績を報告する決算変更届も含まれます。変更届を適切に提出していない事が問題となる場合には、規定の罰が科せられる事の他に、以降の変更届、許可更新手続も受理が拒否されます。
 
また、取得した許可について、財務や経営状況の分析から許可の基準を満たさなくなった場合や、許可の欠格要件が成立した際に必要な届出と報告を怠った場合も罰則の規定に該当します。取得した許可が取消処分となる規模の違反に対して科せられるもので、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金の規定が定められています。条文上では建設業法50条の規定となりますが、情状により悪質と判断される場合は、重大違反と同様に懲役と罰金が併科される事もあります。
 

取得済許可の運用と管理に関わる罰則の規定

取得した許可により請け負った工事現場に主任技術者、監理責任者を任命しなかった場合や、営業停止又は許可取消処分、許可の失効が発生した事実を規定期間中に発注者へ通知しなかった場合等が該当します。この他、許可を発行した国土交通大臣、都道府県知事からの要求に応じない、或いは虚偽の報告をもって要求に応えた場合が該当します。
 
これらの違反は、100万円以下の罰金の規定が定められています。建設業法52条の条文に規定を見る事ができ、主に建設業許可業者としての義務違反の中で、悪意が確認される行為に対しての罰則になります。
 
紛争解決の為の調停に応じない、建設業許可の看板を掲示していない、営業実績の帳簿監理を怠る等、営業面での管理や誠実性が不十分と判断される場合は、10万円以下の過料という形で規定されています。この規定条文は、建設業法55条の条文の中に見る事ができます。
以上の罰則は、取得した許可によって背負う義務を忠実に遂行し、関連法規を遵守していれば受ける事は有りません。その為には誠実性の高い企業運営を心掛ける事が非常に重要です。


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